「生き延びるための作文教室」石原千秋
僕がブログで感想記事を書こうと思いブログを作ったものの「自分作文苦手だった」と思い返し、まず作文の書き方を勉強するために図書館の「作文」のコーナーをうろうろしていたとき、たまたま目についたのがこの「生き延びるための作文教室」でした。
この本は『14歳の世渡り術』シリーズの一つで、対象者は中学生だそうです。
しかし、大学生になっている僕が読んでも勉強になることがありました。
著者は学校空間は「ガラスの壁」に囲まれていて、その中では、唯一道徳的に正しい答えしか出してはいけないようになっていると考えており、その状態を嘆きながらも、せめて、そのような学校空間の中でどのようにして「個性的に見える」作文を書いていくのかを本書に連ねています。また最後のほうの章で「坊ちゃん」を例にして「個性的に見える」読書感想文の書き方が書かれています。
僕自身、小、中、高校生の時に作文を書きなさいといった問題や宿題が出たときは、本書でいう「ガラスの壁」をうっすらと感じていました。その中で何か書こうとするとやはり当たり障りのないものになるので、作文が面白くない、むしろ苦痛と思うほどでした。
僕が中学生の頃にこの本を読んでいればせめて作文が面白くないとは思わないくらいにはなっていたかもしれません。