「脳に悪い7つの習慣」林 成之
頭がよくなりたい、要領よくなりたい、と思っているときは「頭がよくなる~」「脳に良い~」みたいなタイトルがよく目に入りますね。
この本には、「脳に良い習慣」ではなくて「脳に悪い習慣」がどんなものであるかが書いてあり、それをやめることで脳のパフォーマンスを上げることができる、と書いてあります。
その7つの習慣とは
①「興味がない」と物事を避けることが多い
②「嫌だ」「疲れた」とグチを言う
③言われたことをコツコツやる
④常に効率を考えている
⑤やりたくないのに、我慢して勉強する
⑥スポーツや絵などの興味がない
⑦めったに人をほめない
の7つです。
七つの習慣の中で意外だと思ったのは③と④です。
「③言われたことをコツコツやる」は、一般的に「コツコツすること」は良いことと考えられているのと対立していますが、著者は
自己報酬神経群をよく動かすためには、決断・実行を早くし、達成に向かって一気に駆け上がることが必要です。
(中略)
「コツコツ」や「一歩一歩」には、「失敗しないように慎重に進めよう」という「自己保存」のクセが隠れています。
(中略)
「失敗するかもしれない」は脳にとっての否定語です。また「慎重に一歩一歩」とゆっくり物事を進めていると、どうしても集中力が落ちてしまうし、完成が近づいたときには「そろそろ終わりだな」と考えてしまいます。結果的に最後までやり遂げないまま「だいたいこんなところでいいだろう」と妥協してしまうことになりやすいのです。
と、「コツコツすること」よりも「全力投球」するほうが脳の才能を発揮できると言っています。
また「④常に効率を考えている」は、一見効率よくすることがいいようにも思えますが、著者は「人間の思考は、ち密に理論の隙間がないように詰めていくように、繰り返し考えることで高まる」と言っています。
繰りし考えることで考えが深まるので、いつも効率を考えて繰り返すことをしなければ浅いところにいるままというわけですね。
脳に良い習慣と言われているものが本当に良いものであるとは限らないみたいです。